東京圏では供給超過傾向が続く一方、大阪圏では旺盛な需要が新規施設を満床で吸収。2025年第4四半期の大阪の純需要は過去8年で最大となり、地域による物流施設市場の明暗が鮮明に。
2026年の物流施設ラッシュ、東京と大阪で需要と供給が激変——空室率低下と満床竣工が示す市場の二極化
2026年、東京圏の物流施設新規供給量は約192万㎡に達し過去最高水準を更新する一方、大阪圏では87万㎡の供給が満床竣工で吸収され、空室率が3.0%まで低下。JLLのデータでは大阪の2025年第4四半期純需要が過去8年最大の37万7000m²を記録し、地域二極化が投資戦略を根本から変革させる。
東京圏の供給過多と空室率の微減
東京圏では2026年に約192万㎡の新規供給が予定されており、直近の供給増加により一部エリアで供給超過傾向が顕在化している。JLLの2025年第4四半期レポートによると、新規需要は22万1000m²と堅調ながら、1棟8万5000m²の新規供給により空室率は8.8%と前期比0.3ポイント低下にとどまった。ベイエリアと内陸エリアの空室率もそれぞれ8.3%と9.4%で推移し、テナント誘致期間の長期化が課題だ。
圏央道沿線や神奈川・茨城・千葉を中心に50,000坪超の大規模物件が控え、2025年までに10,000坪超の物件が30件程度供給される見通し。西東京から埼玉にかけての北西部でも15万坪規模の供給が予定され、輸送費上昇とドライバー不足が周辺部需要を抑制する中、低賃料の魅力が回復の兆しを見せている。しかし、竣工から満床まで1年以上を要する物件も増加し、投資家はリスクヘッジを迫られている。
192万㎡
2026年東京圏新規供給予定
8.8%
東京圏空室率(2025/Q4)
大阪圏の需要吸収力と満床ラッシュ
対照的に大阪圏では2026年の供給87万㎡が旺盛な需要で即時吸収され、2025年第4四半期の純需要は37万7000m²と過去8年で最大を記録。2棟合計30万6000m²の新規供給がいずれも満床で竣工し、空室率は3.0%まで低下した。Eコマース、3PL、小売業の多様な需要が新規大型物件と既存空室を一掃し、高スペック施設の競争優位性を証明している。
兵庫県神戸市を中心に2025年供給が増加し、延床11万坪超の「GLP ALFALINK尼崎」が大阪圏供給の過半を占める見込み。2025年第3四半期も純需要23万6000m²、供給34万5000m²に対し空室率4.6%と安定。こうした満床竣工の成功は、立地とスペックの優位性が投資リターンを最大化するモデルを示唆する。
37万7000m²
大阪純需要(2025/Q4、過去8年最大)
3.0%
大阪圏空室率(2025/Q4)
二極化がもたらす投資戦略の再構築
この地域二極化は2026-2027年の投資戦略を大きく左右する。東京では供給ラッシュが空室率を押し上げリスクを高める一方、大阪の低空室率と満床率は高リターン物件の集中投資を促す。コリアーズのリサーチレポートでは2026-2028年の新規供給見通しが東京・大阪を中心に示され、投資家は大阪の需要吸収力を重視したポートフォリオシフトを迫られる。
「大阪マーケットでは、旺盛な需要が新規大型物件と既存物件の空室を吸収し、2025年第4四半期の純需要は37万7000m2となった。四半期ベースでは過去8年で最大」
— JLL ロジスティクスマーケットダイナミクス[1]
労働力不足対策として改正物流効率化法が4月施行され、CLO義務化が自動化投資を加速。国土交通省の自動物流道路試算では東京-大阪間需要の21%が2030年代に転換可能で、7641万トンの潜在需要が見込まれる。コクヨの仙台物流施設のように生産性40%向上の自動化事例が増え、東京の供給過多を緩和する可能性がある。
グリーン物流とインフラ投資の波及効果
燃料サーチャージ導入や値上げラッシュ(ル・クルーゼ10%、阪急阪神20%)がコスト圧力を高める中、グリーン物流が進展。カゴメのモーダルシフト受賞やアンモニア燃料船MOUが環境規制対応を強化し、大阪の需要を支える。東急不動産の広島7.7万m²冷凍施設着工や三菱地所らの高速道路ハブ協議会がインフラ投資を促進、東京の周辺部需要回復を後押しする。
2026-2034年の物流市場はIoT・AI自動化と高齢化医療需要で年平均成長が見込まれ、二極化下でもマルチテナント型施設の拡大が続く。投資家は大阪の即時満床モデルをベンチマークに、東京では自動化スペック物件を選定すべきだ。
Fontes: JLL 物流施設動向[1], 大型物流施設供給見通し[2], JLL Q3レポート[3], 国交省自動物流道路[4], コリアーズ供給見通し[5], 物流施設賃貸市場動向[6], LNEWS最新ニュース
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